「ヨックモック」をご存知ですか。
いや、ご存知ですよね。
誰もが知っているギフト菓子のブランド。
例えば、これ。
1969年発売「シガール」というお菓子です。
"Cigare" は「葉巻」の意。
子供の頃から、一度は食べたことがある方が
多いのではないでしょうか。
それから、これ。
「プティサンクデリス」という詰め合わせギフト。
私はこの中に入っている「ビエ オゥ ショコラ オレ」という
右上の薄いクッキーが大好き。
"Billet(ビエ)"は「折りたたんだ紙片」という
意味なんですって。おしゃれ!
と、いうように、
きっとみんなが大好きなお菓子、「ヨックモック(YOKU MOKU)」。
全国のデパートで売っているイメージや、
名前から海外ブランドの雰囲気もありますが、
実は、東京・表参道に本社・本店がある
歴史ある日本の菓子製造メーカーです。
青いタイルが印象的な、表参道の名店。
この本店には、とても素敵なカフェが併設されています。
ひとりで良く行く「お気に入りカフェ」だったのですが
残念ながら、この青山本店ビル、
2016年1月11日をもって、耐震工事で改装に入り
一時閉店となります。
ということで、今日は、記念のひとりランチをしてきましたよ。
カフェの店名は「BLUE BRICK LOUNGE」
ブルーがキーワード。
春夏は綺麗に木陰を作る、ハナミズキの木。
この建物はロの字型に建てられており、
中央は吹き抜けで、ゆったりした中庭があります。
表参道のど真ん中で、このゆとり。
歴史を感じます。
店内はこんな感じ。
エントランスから客席までを、
階段で立体的につなぐ構成になっています。
バリアフリーの観点からは、古さは否めないですね。
ランチメニューは、そば粉のガレット。
今日は「サーモンとクリームチーズ バジル風味」をチョイス。
このネイビーブルーの壁紙!
「かもめのジョナサン」の表紙みたい。綺麗だなあ。
この壁がなくなるとしたら、本当に寂しいなあ。
ほら。似てるでしょ。
そして、この店の凄いところがもう1つ。
なんと、パブロ・ピカソの陶芸作品が
フツーに、そこかしこに飾られているのです!
カフェの壁にはめ込まれたギャラリースペース。
国宝級の作品が飾られた横で、普通にお茶できる
という、スペシャルな場所です。
最後に、
私がこの店を愛してやまない理由が「タイル」。
この建物の、美しい格子模様を奏でるタイル使いが
たいへん私好みなのです。
おなじみの青い外壁。
鮮やかなロイヤルブルー。
これはカフェの壁面。
純白のタイルと、エキゾチックな斜めの組み方が
素晴らしく美しい。
私、この壁が好きすぎて、
twitterとFacebookのカバー写真にしているんです。
以前twitterにこんな投稿もしてました。
こういう真っ白いタイル、大好物。 青山ヨックモックにて。 pic.twitter.com/hoKKFlYyrJ
— 守山菜穂子 (@nao_moriyama) 2015, 7月 30
白タイル。 マニアックですみません。 真っ白の素材でこういう風にマチエールがついてるものが無性に好きなんです。 pic.twitter.com/q4yPgGykbB
— 守山菜穂子 (@nao_moriyama) 2015, 7月 30
3か所目は女性用化粧室の入り口。
七色に輝くガラスの小粒タイルが並べられています。
ビー玉みたいで、すごく綺麗です。
私は建築資材については詳しくないのですが
ここのタイルは、
最近の建物で使っている「ペラッ」としたタイルとか、
「タイル風の壁紙」と、
重厚感が全く違うんですよね。
「1枚、1枚、職人さんが手で貼りました。」という
感触が確かにある。
ピカソの陶芸作品とリンクさせたのかもしれません。
創業者が陶器好きだったのかもしれません。
こういった、様々なあしらいが改装でなくなってしまうとしたら
たいへん残念でありますが、
耐震&バリアフリー、時代の流れには逆らえない。
建築の切ないところですね。
最後かもしれないので、
しっかりとこの目に、胸に、焼き付けました。
ヨックモック「BLUE BRICK LOUNGE」は
2016年8月に新装オープンとのこと。
新しいお店も楽しみです。
きっと、表参道の新しいランドマークになることでしょう。
大好きな青いタイルの前で、
思わず「記念の自撮り」しちゃいました。
こんな本も見つけました。
「ヨックモックが教えるクッキーレシピ」
ヨックモック監修・世界文化社刊(2015年10月発行)
あの「シガール」、おうちで焼けるらしい!
2016年9月追記:
ヨックモック青山店リニューアルオープン。
ブランドのアイコンである、外壁の青いタイルは健在。
「かもめのジョナサン」の壁紙と
小さなガラスタイルはなくなってしまいました。残念。
ピカソの作品は、店舗の一番奥(本社のエントランス)にある
ギャラリースペースにて
無料で見ることができます。
店舗の入り口に数段の階段がある構造は変わらず、
車いすの方は、入店が難しそうです。
それも残念。
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