エディターの池田美樹さんと、
1年間のWEB連載企画として続けている
「Beautiful 40's(ビューティフルフォーティーズ)」。
長年、マルチメディアを扱ってきた2人ならではの
画期的な(自画自賛!)プロジェクトなのです(えへん)。
あれは一体どうやって作っているの?
本当に、たった2人だけでやっているの?
仕事なの? 個人プロジェクトなの?
こんな質問をたくさんいただくので、
ここで詳しく、制作手順を公開します。
まだサウンドマガジンを聞いたことがない、という方は
こちらから。
1, 録音です。
これからはじめまーす。
左:守山菜穂子、右:池田美樹さん。
「Beautiful 40's、今月も始まりました!」
「始まりましたね〜」
私の手がなぜか「噺家(はなしか)さん風」なのはさておき、
毎月1回、こんな感じで、カフェなどで隣に座り、
iPhone1台で録音しています。
使っているアプリは、iPhoneに標準で入っている「ボイスメモ」。
その日に話すテーマだけ決めた後、録音します。
台本はなく、完全にぶっつけ本番。
この緊張感がなかなか良くて。
お互い、敢えて唐突な質問をしてみたり。
聞き取りやすいように言葉を置き換えたり。
言葉の瞬発力が上がるトレーニングをしているようだ、
と感じています。
(とっさに面白いことを言える、芸人さんやタレントさんは
本当にすごい職業だと改めて思う次第。)
内容は、「前説」「美樹さんパート」「守山パート」「後説」と
4つに分けて録音します。
1パートにつき2〜5分程度。
私は、セミナーや講演で話すことはあっても、
ラジオはまだ経験がありません。
一方、美樹さんは、NHKラジオや、NHKテレビ BS-1で
長年レギュラー番組を持っていたこともある、喋りのプロでもあります。
その美樹さんに、話し方のコツなどを教わりながら
録音していました。
サウンドマガジンの中で、
最初の頃は「うん、うん」と声に出して
相づちを打っていた私。
実際に録音したものを聞いたら、
相づちがとてもうるさく聞こえて、ガッカリ。
音だけの世界では、独特のお作法があるとわかり
翌月からは改めました。
収録場所は、都心の、普通のカフェや、レストラン。
カフェの屋外テラスで話したこともあります。
この写真の時は、東京・渋谷「セルリアンタワー東急ホテル」の
ロビーラウンジでした。
特別、大きな声も必要ありません。iPhoneの音を拾う精度が高いからです。
不思議なことに、カフェでの周囲のザワつきは
録音したものを聴いても、全く気になりません。
食器の音、店員さんの声なども
自然なBGMのようになり、おしゃれな感じさえします。
*追記:
その後、2017年に
江東区のコミュニティFM「レインボータウンFM」に、
また、大好きなFM局「J-WAVE」にも
出演させていただく機会があり、
ここで練習を積んでおいて本当に良かった!と思いました。
2, 音源の編集
録音した4つの音源をつなぎ、BGMを載せます。
これは美樹さんが担当。
作業画面をキャプチャしていただいたのが、上の画像です。
使っているソフトは、Macに標準搭載の「GarageBand(ガレージバンド)」だそう。
GarageBandがあれば、iOSデバイスが多彩な
Touch Instrumentのコレクションと、
プロ並みの設備を持つレコーディングスタジオに変身。
どこにいても、自由にDJや音楽制作、音の編集を
気軽に楽しめるアプリです。 (iTunesより)
音声のトラック(帯)に、BGMのトラックが載っているのが
キャプチャ画面からよくわかりますね。
Mac1台で、音声編集できてしまう。
YouTuber(ユーチューバー)の活躍もそうですが、
動画や音声も、自由に、自由に発信できる時代に
もうになっていますよ。
表現の幅が広がって、楽しいことです。
メインテーマ曲は、神奈川県在住の女性作曲家
「チバ」さんの「sunny side up」という楽曲。
他にも7種類の、無料で使用できる「フリー音源」を使用させていただいています。
これらも、美樹さんが探してきてくださいました。
いつか、「チバ」さんにオリジナル曲を作ってもらいたい…!
あと「Beautiful 40's」のイベントを開催する時に
この曲をBGMにして2人がばーんと登場する、
というのがちょっとした夢です。
「sunny side up」こちらからフル試聴できます。
3, テキスト書き起こし
Beautiful40sは、音声だけでなく、
文字(テキスト)で読みたい人のために、
毎回「全文書き起こし」を作成しています。
音源を、ブラインドライター松田昌美さんにお渡しし、
まずはテープ起こしをしていただきます。
自身の視覚障がいを活かし、テープ起こしの仕事を始めた
松田昌美さんの説明はこちら:
上がってきた原稿の表記を整え、
タイトルと見出しをつけるのは守山が担当します。
これは、出版社で仕事をしていた時の技術ですね。
使用ソフトは、普通に「Microsoft Word(ワード)」。
迷える女性がネットで検索したときに出会えるといいな、
という思いを込めて
タイトルには毎回「40代女性の」という言葉を入れています。
4, バナー
こちらも、グラフィックデザイン科出身の守山が担当。
私は「Adobe Illustrator(イラストレーター)」や
「Photoshop(フォトショップ)」などのデザイン系ソフトは
一切使わず、
「Microsoft Powerpoint(パワーポイント)」だけで
バナーを作成しています。
実は前職のときから、簡単なバナーやチラシなど
なんでもパワポで作成していました。
色と写真に気を配っていれば、
レイアウトは、センター合わせと左右揃えがあれば十分。
パワポでたいていのものはデザインできます。
書体もいろいろ入ってますしね。
パワポで作成したデザインを、PDFに変換して保存。
それをJPEG形式に変換して、もう一度、保存。
JPEG化すれば、好みのサイズにトリミングすることができ
バナー作成完了です。
2016年上期のバナー用お写真は、
フォトグラファー鈴木智哉さんに撮影していただきました。
初めての2人撮影、楽しかったなあ。
笑い転げていました。
そして先日、下期分の撮影を行いました。
仕上がった写真は、公開までしばしお待ちを。
撮影の詳しい模様はこちら。
5, 各自ブログ執筆
「Beautiful 40's」は、「サウンドマガジン」「全文書き起こし」に加え
各自が毎月、ブログを1記事ずつ書いている
4本セットの企画となっています。
同じテーマなのに、2人の解釈が全く違ったり。
元テーマから生まれる、新しい気づきを書いたり。
ここは自由裁量でやっています。
私は、日頃ブログにビジネス(ブランディングや、セミナー)のことを
書くことが多いので
本企画においては、ファッション周りの「考え」や「思い」、
40代女性としての「生き方」を、なるべく書くようにしています。
また、私は本企画用に
毎月1点、イラストを書いています。
道具はクロッキー帳に青ボールペン。
手描きの線画をiPhoneで写真に撮って、
写真加工アプリにかけ、
少しクラシックな色調に着色しています。
私は学生の頃から25年近く以上イラストを(趣味で)
描いているのですが、
イラストの道具にiPhoneアプリを使ってみたのは
本企画が初めて。
描画ツールとしてのiPhone、研究中ですが
なかなか興味深いです。
6, 「note」に公開
音源の置き先は「note(ノート)」というブログサービスを
利用しています。
「note」は、元ダイヤモンド社で
「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら(もしドラ)」
などのヒット作を手がけた
同世代の編集者、加藤貞顕さんが独立して作ったサービス。
クリエイターがコンテンツを自由にアップし、
課金できる仕組みになっています。
私たちはいまのところ課金していませんが…
すごい爆弾発言とかが出たら「続きは有料で!」にしちゃうかも!?
こんな仕組みも簡単に追加できるサービスなのです。
あとは、公開日に、各自のブログもアップして
準備完了です。
こんな風に、手数はかかっているのですが、
録音からアップまで3週間ぐらいかけて
本業の間に、楽しみながら、ゆるゆるとやっています。
「これ、仕事ですか?」という質問もいただくのですが
仕事ではありません。
敢えて言うなら「自主的な表現活動」!
自分たちの可能性を広げるためのチャレンジです。
そうそう、どこかの回で「おたより企画」をしたくて
40代女性の「美」や「ファッション」「ライフスタイル」に関する
ご質問やご意見も募集中。
40代になるのが怖いというアラサー、
40代が終わってしまうのを憂いているアラフィフの皆さんからの
メッセージも大歓迎。
ブログのコメント欄やSNSのメッセージなどで
お気軽にお寄せください。
7月末には、また次の「Beautiful 40's」公開となります!
お楽しみに。
「Beautiful 40's」の全サウンドマガジン、全記事はこちらから。
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