一般社団法人日本ネーミング協会が
会員向けに発行する会報誌「ね組通信」に、
企業のネーミングに関するコラムを寄稿しました。
ネーミング(英語:naming)とは、
名前をつけること。
特に、新製品・サービスなどに、印象の強い名前を
命名する行為をいいます。
ネーミングがうまくいくと、それだけで
商品・サービスの差別化につながり
名前から人気を博すことも多々あります。
逆に、ネーミングで苦労している会社も
私の実感では、非常にたくさんあるようです
例えば、社内で商品やサービスの名称が乱立してしまい、
整理できていないとか。
他社と商品名がかぶってしまった。
類似の名称が出てきた。
そもそも、サービスに名前がついていない等々。
人間、名前がついていないものは
覚えられませんから、
他社との差別化もできません。
結果的に、ネーミングは、
ブランディングの1丁目1番地でもあるのです。
また、ネーミングには
文字の表現(漢字・かな・英文字など)だけでなく
音(発音、名前を呼んだときの音の印象)や、
ボキャブラリー、言葉の意味、歴史なども関係してきます。
新しい名前を作るというのは
非常に高度な技術なんですね。
奥深いネーミングの世界……。
そんなネーミングの面白さや、価値を普及するため
一般社団法人 日本ネーミング協会が
2018年11月に設立されました。
大御所コピーライターで、ネーミングクリエイター
という肩書きも持つ、
岩永嘉弘さんが会長を務めています。
モノやコトがあふれている昨今、市場がセンシビリティの要素を強くするにつれ、ネーミングの良し悪しが、製品の売り上げに大きな影響を与えるようになっています。市場ニーズ・技術シーズ・開発コンセプトにマッチしたネーミングこそが優れたネーミングといえます。
(協会ホームページより)
当団体の事務局長が、前職時代の先輩
という関係で、以前から設立趣旨を伺っていた私。
団体が立ち上がってすぐに入会を決めました。
そしてこの度、ネーミング協会が毎月発行している
マンスリーレポート「ね組通信」に
「ベストネーミング」のコラムを掲載いただいたので
ご紹介します!
以下、原稿を転載(許諾済)
●「渋谷ヒカリエ」
2012年開業、東京・JR渋谷駅の再開発に伴い
建設された、高層ビルのネーミング。
トーキョーを代表する場所にそびえ立つ、
高いビルを見上げると、まさに「光へ」ーー
という感じ。
未来を感じさせ、短い文字で、覚えやすい、
良いネーミングだと感じました。
その後、同社は渋谷地区に「渋谷キャスト」
「渋谷ストリーム」「渋谷スクランブルスクエア」と、
次々ビルをオープンさせましたが、
ネーミング的には「ヒカリエ」が圧勝のように思います。
●「Twitter(ツイッター)」
2006年にスタートした、WEBサービスの名称。
twitterは「小鳥のさえずり/とるに足らないことを
ぺちゃくちゃ話すこと」という意味の英単語。
短文の投稿を指す「tweet(ツイート)」は、
「鳥のさえずり」を意味する英単語です。
まず、2000年代に、造語ではなく、一般的な英語で
サービスを始められた所がすごい。
そして、ピーチクパーチク小鳥のように、
WEB上で好きにおしゃべりするという
新しい文化が誕生し、定着しました。
tweetが、日本語では「つぶやき」と
意訳されているところも面白いです。
ご掲載いただき、ありがとうございました!
協会のロゴは、
大迫力の「ね」の字。
最初に拝見した時は度肝を抜かれました。
アートディレクター、浅葉克己さんによるデザインです。
「ね」の会員バッジもあるんです。
面白い……!
この団体では、ネーミングに関するセミナーや
有識者による情報提供なども
積極的に行っています。
(コロナ感染症対策で、現在はセミナーを中止していますが
状況が変わり次第、また開催される予定)。
また2020年度は「日本ネーミング大賞」を開催予定で、
それに向けたネーミングのノミネートも進めているそうです。
今後の活動がとっても楽しみです!
なお一般社団法人 日本ネーミング協会は
会員種別が2種類あります。
商標登録・出願済の製品やサービスを有する
企業や団体からなる「A会員」。
ネーミングや言葉の専門家からなる「B会員」。
私は「B会員」です。
会員になるには、
既存会員2名以上の推薦と、理事会での審査が必要とのこと。
詳しくは協会事務局へお問い合わせください。
日本ネーミング協会
ホームページはこちら。
協会Facebookページはこちら。
【2020年度...
一般社団法人 日本ネーミング協会さんの投稿 2020年3月31日火曜日
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