例えば、人から
「最近◯◯さん、いい仕事してますね！」
と、ほめられたとき。
こんな風に答えていませんか？
「いやいや、とんでもない！」
「そんなことないですよ〜〜」
このやりとり、
本人は謙遜（けんそん）のつもり。
謙虚（けんきょ）なつもりです。
しかし実は、この回答は
相手からの「愛」を受け取っていない状態。
せっかく贈っていただいた「愛」の言葉を
拒否してしまっているんです。
ドッジボールでいうと、
投げられたボールを、素早くよけた状態。
ボールは、力なく、床へ。
言葉を贈った側は、こう感じます。
あれ？
「愛」を贈ったけど、今、なんか
受け取ってもらえなかった。
スルーされた。
せっかく言葉を贈ってくれた側のことも、
軽く傷つけることになるんです。
残念ですよね。
軽やかに話題を流したつもりが、
実は相手を傷つけていた。
みんな無自覚に、こうって相手を傷つけ、
傷つけられているのです。
また、あなたがもし
「最近、いい仕事してますね！」と、褒められたとき。
「まー、ぼちぼちですかね」
「うーん、不景気でさあ。」
こんな返し方をしていませんか。
これも実はひどいんです。
これは、愛の言葉を茶化してるのです。
送った側からすると
「愛を贈ったのに、シャレにされてしまった」。
ドッジボールでいうと、
投げたボールを取らずに、
拳で突いて下に落とされた
みたいな感じ。
シラけて、ゲーム終了です。
では、では。
「最近、いい仕事してますね！」という言葉に
どう答えるのがベストか？
「ほんとですか！？ 嬉しいです、ありがとうございます」
これが、
愛のボールを、がっちりと受け取っている状態。
もっと前向きに答えるなら
「◯◯さんにそう言ってもらえて、嬉しいです！ 頑張ります」
こんな風に答えたら、
その先しばらく、かわいがってもらえそう。
謙虚でありたいなら、
「嬉しいです、ありがとうございます」
の後に
「これからも頑張りたいので、ご指導を宜しくお願いします」
「お客様が、いつもうちを利用してくださっているおかげです」
と付け加えるのもお勧め。
愛のボールは、日常生活で
急にこちらに飛んでくることがあります。
投げる人もうまいとは限らなくて、
ハンパな褒め言葉とかを、急に投げてくるわけです。
だから、自分からきちんと受け取りに行く
ということが必要です。
ドッジボールの下手な送球を
自分から受け取りに行くように。
それが謙虚であるということ
そして、優しく素直ということなだと思います。
愛の言葉を、床に落とさないように。
人からの、愛の言葉を大切にし続ける人は、いずれ
「自分が愛されていること」
「周囲に必要とされていること」を、実感できます。
これを読んで、
「この記事なんなの。全くあたりまえのことばかり書いてある」
と感じたあなたは
小さい頃から、好意を受け取る経験をしている人かも。
家族から、その方法を教わった人かもしれません。
うらやましいな。
よく「育ちのいい人は、人の心を疑わない。人の好意をまっすぐ受け取れる」
なんて言いますね。
育ちが良いというのは、金銭的なことではなく
こういう「心の持ち方」を指すのだと感じます。
私は、この「好意の受け取り方」に気づいたのは、
40代になってからです。
今まで、たくさんの人を傷つけて来てしまったのだと反省し
また自分のことも大事にできていなかったのだと
思い返しています。
今もし、
「自分が人から愛されていない感じがする」とか
「私は周囲に必要とされていないかも」
と感じている人は
ぜひ、「愛の言葉」を受け取る練習をしてみて。
ちょっとした褒め言葉、
ふとした人からの声かけ、
そんな、軽い雰囲気の愛の言葉を、
雑に扱って、バラバラと床に落としていないでしょうか？
小さいブルーベリーとか、金平糖を
一粒ずつ拾うような気持ちで
そっと、手のひらに集めてみてくださいね。
半年も経てば、あなたの手のひらに
愛の言葉がけっこう、貯まると思いますよ。
All Photo by Naoko Moriyama
世界一、私のことをたくさん褒めてくれた寛子叔母さんから
最後にもらったこんぺいとうと戯れつつ。
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