守山菜穂子 | Mint Days

ブランドコンサルタント 守山菜穂子のブログです。

「多様性」が今、ファッション業界のキーワード

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いま、ファッション業界で
「多様性」「エシカル」などの言葉が
大きなトレンドになっています。

 

私は2000〜2010年までの10年間、
出版社で、ファッション雑誌の広告営業を
仕事にしていました。

当時は、国内外で発行されるファッション広告のビジュアルを
ほぼ網羅的に、ほぼ全て
目を通していたと思います。

 
当時は、ハイファッションから、カジュアルまで。
自分が担当する雑誌だけでも、毎号、数百ページの
ファッション広告を掲載していました。
自社だけでなく、他社の主要ファッション雑誌も
毎号、網羅的に目を通していました。

そして、2012年から現在まで
障がいや難病の女性のためのフリーペーパー
「Co-Co Life☆女子部」編集部で
ボランティア編集者をしています。
今年で7年目になります。

現在まで、200名以上の障がい当事者と、
その家族を撮影・取材。

また500名ほどの医療・福祉関係者、
障がい者雇用関係者、企業、官公庁、
福祉機器開発・販売社などを取材してきました。

これらの経験から、この記事では
ファッション業界と「多様性(ダイバーシティ)」について
まとめていきたいと思います。

まず、2012年ごろは、
「ユニバーサルデザイン」
「多様性」「ダイバーシティ」
「エシカル」
こういった言葉の情報は、かなり限定的で少なく
大学教授や、特定の専門家だけが使う言葉でした。

●ユニバーサルデザイン……誰もが使いやすいこと。

●多様性(ダイバーシティ)…… 多様性を認め、
 人種・国籍・性・年齢を問わずに人材を活用すること。

●エシカル……倫理的な、道徳上の。
 環境や社会に配慮したさま。

 

しかし2016年ごろから
ファッションブランドが
これらの言葉を多用し始めたのです。

 

生活者のニーズをいち早く察し、
街の空気に敏感で、表現への感度が高く
クリエイティブで美しいものが大好きな
ファッション業界。

 

綺麗な顔、
ほっそりした手足の長いモデルさん
色白の日本人、
もしくは金髪の外国人
……こんな「定型」の表現から
多様な身体、多様な生き方を重視する表現へ。

 

ファッション業界が、
より現実的に、イキイキと
変化していると感じます。

 

私がツイートしたニュースの形跡から
この数年間の「多様性」や「エシカル」という言葉のあり方と
ファッション、ライフスタイルの変化を
さかのぼって振り返ってみたいと思います。

 

●2019年

今日の記事です。性別を超越した、素敵なドレス。
私、このドレスは着てみたいなと思います。

 

ファッションドール「バービー人形」もダイバーシティ。

 

ファッション雑誌「FRaU」でSDGs特集。
SDGs(エスディージーズ)とは、国連が発表した
「持続可能な開発目標」のこと。

 

私自身のニュースです。
ファッション専門学校「文化服装学院」にて
障がいとファッションの講演を行いました。

 

●2018年

「多様な性」を応援している
スペインのファッションブランド「デシグアル」 。

 

フランスを代表するブランド、
「シャネル」の考えるエシカル。

 

「まだら肌」のスーパーモデルが人気。

 

「エシカル消費」はすでに国策です。

 

これファッションの話題じゃないんですけど、
高齢者デイサービスもおしゃれに進化していて
驚くとともに、嬉しいですね。 

 

エシカルジュエリーの「HASUNA(ハスナ)」。

 

私が関わる、障がい者・難病患者専門の
芸能プロダクションです。 

 

車いすが「普通」で、徒歩の私が「少数派」。
「普通」は、場所によって、変わる。

 

美しい女性をほめる時の言葉として
「エシカルな美しさ」とは、上品だなあ。

 

アメリカの下着ブランドが
キャンペーンに多様なモデルを起用。 

 

チャリティーとは、
慈善的な活動、社会的な救済活動のこと。
それに参加することで自身の価値が上がる。

  

日本のエシカルファッションブランド
「INHEELS(インヒールズ)」のコラム。

 

IT情報。
「Googleマップ」もバリアフリー化。

 

アメリカ発、化粧品の「M・A・C(マック)」は
肌色で多様性を表現。

 

●2017年

日本の化粧品ブランド「RMK」は
3つの「レス」で、キレイの多様性を表現。
この広告は本当に感動しました。

 

アメリカの化粧品ブランド「キールズ」は
発達障がいを応援。

 

イタリアの名門ファッションブランド「GUCCI(グッチ)」が
皮と毛皮の使用を廃止。
大きなニュースになりました。 

 

おしゃれな車いすの人が街に増えてるなあ
って実感した瞬間。

 

リンク先の記事がなくなっていますが(残念)、
ムーブメントの記録として。

 

個人的にイタリア旅行していた時の気づき。

 

アメリカのカジュアルファッションブランド
「トミーヒルフィガー」が考える
ユニバーサルデザイン。

 

集英社のファッション雑誌「MORE」に
パラ陸上選手が、ファッションモデルとして登場。 

 

イスラム女性のおしゃれ
「ムスリムファッション」が世界的トレンドに。 

  

建築の情報です。
ユニバーサルデザインのトイレが進化。

 

ユニバーサルデザインのファッションブランド
東京・吉祥寺発の「tenbo(テンボ)」。

 

ファッションブランドの
チャリティ企画がトレンドに。

 「肌色」もバリエーション。

  

ユニバーサルデザインの商品開発。

 

若さ=美
ではないという考え方。

 

フィンランド発の
エシカルなチョコレートブランド。
決して押し付けがましくなく、スマートでおしゃれ。

 

ファッションデザイナー、鈴木綾さん。

 

ファッションビル「マルイ」は多様性に配慮した
商品づくりにかなり積極的です。

 

ヤマハ発動機の、美しい電動車いす。

 

アメリカのメディア「BuzzFeed(バズフィード)」
の企画で、大きなサイズのモデルたちが
ファッション広告を再現。

 

●2016年

NHK主催のイベント、
バリアフリー・コレクション「バリコレ」開催。
多様な障がいの「Co-Co Life☆女子部」のモデル20名が、
六本木ヒルズのランウェイを歩きました。
こちら私がプロデュースしました。

 

もともとこのイベントに出演予定だった
モデルの道端アンジェリカさん。
ケガのため入院中だったのを活かして
リアルなギプスと、車いすでステージに登場しました。
現場で拝見していたのですが、カッコよかった!

 

ヤマハ発動機が「車いす女子」を集めた
女子会イベントを開催。

 

少女マンガの設定として。

 

「Google」が祝う国際女性デーは
多様性に配慮。 

 

エシカルでもセクシー。
日本のファッションブランド「INHEELS(インヒールズ)」

 

駅ビルやデパートなどが加盟する、
一般社団法人 日本ショッピングセンター協会が、
ユニバーサルデザインの講座を初めて開催。 
私が講師を務めました。

 

「ユニクロ」が手がける
ムスリムファッション。

 

フランスの「ルイ・ヴィトン」は
国際連合児童基金「ユニセフ(UNICEF)」とコラボ。

 

●2015年

本記事3回目の登場、
日本のファッションブランド「INHEELS(インヒールズ)」。

 

「バリアフリー」と
「ユニバーサルデザイン」の違い。

 

第1回「バリコレ」は
グランフロント大阪で開催。

 

今をときめく西野亮廣さんですが、
2015年時点で、自主開催イベントを
ユニバーサルデザイン対応にしていました。
その配慮が、カッコいい。

 

年齢を超えた美しさで
大ヒットした映画。

 

ダイバーシティについての
個人的な気づき。 

  

車いすのウエディングドレス。

 

体型の変化に寄り添う
お直し屋さんが主人公。

 

「WHILL(ウィル)」に試乗してみた。
ロングヘアの私、若いですね。

 

ミッフィー(うさこちゃん)で有名な
絵本作家「ブルーナ」が描く、車いすの子ども。

   

エシカルなギフト。 
当時の屋号「ミント・クリエイティブ」でした。

 

イタリアのファッションブランド「ドルチェ&ガッバーナ」は
母性に配慮。
ママも、ファッションを楽しんで!

 

今や日本を代表するユニバーサルデザインのブランド
「tenbo(テンボ)」 のメンバーに
最初にお会いしたのが2015年でした。

 

日本の伝統技術を用いた子ども向け商品を
開発しているブランド「和(あ)える」。
ユニバーサルデザイン商品の開発にも熱心です。  

 

「ソフィーナ」や「ビオレ」のブランドでおなじみ
月のマークの「花王」では、
聴覚障がい者を積極的に雇用。素晴らしい。

 

●2014年 

義足のファッションショー。
足もファッション。 

 

ファッションのユニバーサルデザイン。
この時、「tenbo」の前身である「HAHA(ハハ)」の洋服を
初めて拝見しました。

 

ファッションジャーナリストの大内順子さん。
このツイートの3ヶ月後に、惜しまれながら亡くなりました。
取材したかったなあ。

 

車いすのウエディングドレス。
モデルの美しさと、この「エモさ」から
投稿が3,000回以上リツイートされました。

 

アメリカの店舗はユニバーサルデザイン。
法律で決まっています。

 

ユニバーサルデザインの事業開発をする
「ミライロ」社長、垣内俊哉さん。

 

「tenbo(テンボ)」の前身ブランド
「ハハ」のコレクションを紹介していました。 
ファッションにユニバーサルデザインがあるんだ、
と私が初めて認識したのがこの記事でした。

 

アメリカの、ニューヨーク・ファッションウイーク。

 

「丸ビル」のユニバーサルデザイン(UD)を検証。
こちらは私が初めて本格的に手がけた
UDのコンサル業務です。

 

福祉施設で作っている商品にデザインが加わり
ファッショナブルになってきた頃、
特集を実施。

 

「世界の医療団」によるチャリティ企画。

 

この頃すでに、プロダクトデザイン業界では、
ユニバーサルデザインという言葉が
ちらほら出ていました。

 

●2013年 

広告会社の「電通」と、国際協力NGO「ジョイセフ」の
コラボ企画。

 

食品ブランド「ディーン&デルーカ」と
NGO団体「セーブ・ザ・チルドレン」がコラボした
チャリティー商品を購入。
この赤いバッグ、5年以上経った今でも
へたることなく丈夫で、よく使っています。
いい買い物をしたなあ。

 

「エシカル・リテラシー」という言葉、
2019年のこれから、まだ流行りそう。

 

断言してる。

 

リンク先の記事がなくなっていて残念。
社会貢献に非常に熱心な方です。

 

2020オリンピック・パラリンピック
開催地の発表前夜。
そわそわ。 

 

オリパラ開催地が決定。 

 

そのテレビ中継を見ながら、私は
「2020年までに、ユニバーサルデザインや多様性のある
社会を作ろう」「そういう仕事をしよう」と思い、
会社を辞めることを決意しました。

 

リアルファー問題に、いち早く切り込んだ記事。
2019年の今は、「フェイク」ではなく
「エコファー」なんて呼ばれてます。
言葉ができると意味が定着しますね。
エシカル専門メディア「オルタナ」より。

 

エシカルなファッションブランド
「SHOKAY(ショーケイ)」代表の林 民子さん。
尊敬する方です。

  

エシカルファッションのジャンルを切り開いてきた
ジャーナリストの生駒芳子さん。
7年経った今、そろそろ悪魔もエシカルを着始めたかな?

 

私が「エシカル」という言葉を
気にしはじめた形跡が。
2013年。 

 

ミライロの垣内俊哉さんが
「みんなの夢AWARD」に優勝した時のニュース。

  

●2010年

エシカルブランド「SHOKAY(ショーケイ)」
代表の林 民子さんが書いた本を読んで、この投稿。

東日本大震災の半年前です。
私はこの頃から、社会起業家という存在に、
しかもそれをファッショナブルにやるということに
漠然とした憧れを持ち始めました。

 

私にとってツイッターは"Slice of Life(スライス・オブ・ライフ)"
すなわち人生の言葉を切り取ったもの。

投稿の中に、エシカルファッション業界の進化と
私の心の移り変わりが残されていました。

 

ファッションと多様性、エシカルについて
このタイミングでまとめておきたかったので
まとめ記事を制作しました。

 

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